このまえ、テストじゃなかったっけ?
そう、テストも無事合格し、これから自分がどうするのか・・・
と考えていたところですが、
松尾太一。先生に
「技術はすべて習得しているわけだし、それは説明する必要はないよね。
 それよりも、何を表現したいのか、自分の精神的な部分の表現ができる
 ようにならないとだね。
 今までは、きれいに作ったけど、これからは自分の表現だから、きれいに
 作るということを意識しなくていいよね。
 いままでは作者。この壁を越えたら作者から作家に変われる。
 わかるよね?」
と言っていただいたことをずーっと考えて、もうワンクール、フリースタイル
コースに臨むことにしました。
「壁」を越えられるか・・・。
これが今回の私の課題です。
その第1回目。
○ユリ 10本
○スターチス(薄紫) 10本
○スターチス(紫) 20本
○デンファレ(白) 30本
○カラーバイン 2束(オレンジ・イエロー)
<突然追加された花材>
○パンパス 10本
○ガーベラMIX 20本
○バラ 20本(白・ピンク)
200808-01.jpg
当初の花材だけのときは、こんな風に・・・と頭で
絵が描けていたのですが、アレンジコースの欠席の方の
花材が急遽追加されました。
んっっ、これは大変!まったく想像が付かなくなりました。
初めは、一つの花器でデンファレを編みこんで籠のようにして、
その中にスターチスをまぁるく入れて、全体的にボールのような
ものを作ろう。。。
そして、そのボールの中から、百合の花首の「カクッカクッ」っていうところを
面白く遊んでみようかなぁ~と思っていたのです。
そのイメージを頭からなくすことが出来ず、それをそのままに他の花材を
どう使っていこうか・・・としばらく考えました。
シルバーの浅めの丸い大小の花器を三つ、選びました。
そして、一つずつ作りこんでいきました。
途中迷いながら。
最後にカラーバインを巻きつけて。
このカラーバインが救ってくれた感じです。
それまで平凡で正直今日は面白くない作品になってしまった
なぁ~と自分自身で思っていましたから。
オレンジのカラーバインをパンパスと百合に巻きつけて。
細かい線ではなく、太い線にして。
黄色のカラーバインは、一番小さい花器に真ん丸くかぶせました。
それを留めるためにオレンジのカラーバインに先を挟みこんで。
200808-02.jpg
完成・・・そして先生に見ていただきました。
「作品の名前は?」
そうなんです、今回からはそれも課題なのですが、今日はそんな
余裕が無かったのでした。
「最後のカラーバインが効いたねぇ~」
「途中、ちょっと迷ったね」
そのとおりです。
そして、
オレンジのカラーバインに挟み込んだ黄色のカラーバインの先が3つ
飛び出ているところを見て、
「切りっぱなしのところがあるのはよくないよね。」
「ここにデンファレの花があると、つながりができていいよね。」
そこで、デンファレを3輪つまんで、カラーバインの先に差し込みました。
そして、先生がつけてくださった作品の名前
「逃げ出した三兄弟、これ逃げ出した三兄弟だよ!」
そう、そうですよね。
デンファレで作った籠から三輪逃げ出したのですから。
生けている時間は大変だったけれど、最後に笑ったレッスンでした。